気滞
気が体内をスムーズに巡らずに滞ったり、本来の流れに逆らい、下から上へと逆流したりすることで様々な不調が現れます。
体内を流れる気がスムーズに回っていない状態で、気の流れが止まるなど全身に回らないことや、本来の流れとは逆に、下から上へと逆流することで様々な変調を来たします。気が正常に流れないことはいわば精神的なストレスなどが溜まった状態とも言えます。
また、気は自律神経をコントロールして食べ物を消化・吸収する機能にも関係しており、気滞は西洋医学でいう自律神経失調症に近い状態です。
気滞には大きく静的なものと、本来上から下へ流れる気が逆流して上昇する、動的なものがあります。
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● 静的なもの
「気鬱」と呼びます。気鬱は疲れやすい、憂鬱、倦怠感、日中眠い、食欲がない、気力がわかない、便通異常、呼吸が浅い、息苦しい、腹壁全体が軟弱などの訴えが多いです。
● 動的なもの
「気逆」と呼びます。これは気が逆流し、上昇する状態のことを指します。
上半身はのぼせているのに下半身には冷えが同時に起こる、イライラする、腹部の膨満感、ゲップやガスが多い、不眠傾向、腹部の強い痛み、動悸、過呼吸、頭痛、頭重感などの症状が表れます。
どうしてこうなるの?
- 原因としては精神的なストレスやダメージが大きいと考えられます。
- 働く中で常に精神的にプレッシャーを感じている、人間関係で悩んでいる、最近不幸なことがあったなど、ごく身近なことが原因になったりもします。
- 人によっては、寒さや暑さ、湿気や照りつける日差し、騒音や不快臭など、環境が原因となることもあります。
気をつけましょう
- 仕事や付き合いなど忙しい生活を送っている人は要注意です。
- このような生活を続けていると、寝不足になり精神的余裕が無くなり、鬱々とした気分が溜まっていきます。
- こんな状態で時間を惜しんで仕事などを頑張っても十分な成果は得られないかもしれません。
- 効率よく多くのことを片付ける為にも、規則正しい生活を心掛けてください。
- 他にも気の異常は胃腸機能の低下を招きます。
- ストレスがたまっているときこそ暴飲暴食をしないように特に気をつけましょう。
起こりやすい症状とかかりやすい病気
- 気の流れが澱んでいると、活気が起こらず、昼間なのに眠くなる、食欲がわかない、呼吸が浅いといった症状が出てきます。
- 更にマイナス要素として更年期などが加わるとイライラしたり、顔がほてっているのに手足が冷たかったりといった症状が現れます。
- 気の異常は胃腸機能の低下を招くため、ゲップやガスが良く出たり、腹部の膨満感といった症状が現れます。
- 消化器系の症状のほかにも、自律神経失調症や精神神経への影響も見られ、鬱病や過食症、パニック障害などを引き起こしやすくなります。
ライフスタイル
- 気の流れが澱んでおり、ストレスが溜まっているあなたはストレス解消のためにも、自分に合ったリラックス法を見つけましょう。
- 「リラックスしようにも、何かをする気力もわきません」そんなときは無理をせずに、穏やかな気持ちになれることを試してみてください。
- 例えば、気持ちがスッキリするような香りの良いお茶や食材をとってみてはいかがでしょう?
- ハーブティーのような様々な種類を楽しめるお茶を飲んだり、生姜、紫蘇、パセリ、コリアンダーなど香味野菜を食事に取り入れるのもよいでしょう。
- 又体内にたまった熱を取り除き、気分をリラックスさせる働きのある、トマトやセロリ、ゴーヤ、キュウリや南国産のフルーツといった「涼」の食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。
- ストレスがたまり、イライラするからつい過食に走る、そんなストレス太りの人が増えています。li>
- 精神的に安定すれば食べる量も徐々に減りますが、食事管理には十分気をつけましょう。